この記事では、鳥取県八頭町姫路高原地区で行われた「田植え体験会」をレポートします。
姫路高原地区の田んぼは、田中農場で管理している主な農地から30分ほど離れており、人里離れた山奥に位置しています。
今回はお米の苗を植えていく「田植え」の体験イベントです。機械を使わない「手植え」のやり方や作業中の風景などをお伝えしますので、ぜひ読んでみてください。
※2024年4月追記
今年の田植え体験は6月1日(土)に開催します!詳細は田中農場2024年イベントページをご覧ください🧑🌾
田中農場のお米づくりの特徴
田植え体験会の参加者は約20名ほど、子どもたちと一緒に来られている方もおられました。
田植え作業に入る前に代表の田中里志(たなかさとし)から、田中農場のお米づくりの特徴などについて説明しました。
地域の田んぼを活用した農業
田中農場の大きさは、約120ヘクタール(東京ドーム25個分)です。広大な土地を使った農業に取り組んでいるのですが、わたしたちの農地は地域の農家さんから借りています。
八頭町も高齢化が進んできている地域で、農業ができなくなってしまった人や引退されてしまった人なども多いのです……。そんな使われなくなった土地を活用するためにも、地域の人たちから田んぼをお借りして、お米づくりをしています。
大自然の中でたくましく育つお米
上の写真は、田植え体験会をした八頭町姫路高原地区の田んぼです。
標高は約600m!うっすらと白い霧がかかるほど、山の上にあります。この辺りの山間部は昼夜の寒暖差が大きいのですが、それがお米づくりに適しているのです。
さらに田んぼに使われる水はミネラルが豊富にふくまれた源流水、土壌も化学肥料などを一切使わず自然な堆肥などで作っているため、美味しいお米が育つ環境が整っています。
田植え体験後のバーベキューでは、田中農場のコシヒカリで作ったおにぎりを用意しました。わたしも食べましたが、めちゃくちゃ甘みがあって美味しいんですよ!
この八頭町姫路高原地区で作られたお米を「天空源流シリーズ」として、オンラインショップで販売しています。ご興味のある方は、ぜひ一度お試しください。
田植え体験会レポート
ここからは、田植え体験会の様子を紹介していきます。参加者のみなさんに田植えの基本的なやり方やコツを学んでいただきました。
手植えの作業のやり方とコツ
今回の田植えは稲の苗を手で植えていくため、「苗を植える間隔」を意識して行う必要があります。そこでロープや赤テープで目印をつけた竹を使って、苗を植える位置を揃えました。
みんなで田んぼの中に一列に並んで、苗を植え終わったらロープをずらしながら進んでいきます。
苗の植え方のコツは、持ち方と苗を植える深さです。
持ち方は、稲の苗の茎と根っこの間をはさむように持ちます。そして苗を植える深さは、指の第二関節が土に埋まるくらいまでです。浅すぎると苗が倒れてしまうので、ぐっと押し込むようにして差すように植えました。
田中農場の苗はポット苗といって、ひとつひとつが個別の穴に入っています。ひっぱるとスポッと根っこごと抜けるため、そのまま植えられました。田植え後も定着しやすく成長がはやいんですよ。
ポット苗についてもっと知りたい方は「ポット苗を活用した強い苗の育て方|マット苗との違いも紹介します」にまとめていますのでご覧ください。
田植え体験の感想
「さあ田植えに挑戦!」と思いきや、さっそく足を持って行かれそうに……。長靴も脱げてしまうことがあるので、裸足がおすすめです。上の写真は、靴を脱いで田んぼに向かう参加者のみなさん。
田んぼの中は歩くのも一苦労ですね……。転ばないように気をつけながら苗を持って、田んぼに植えていきます。ロープを動かしながら、できるだけ苗の列が真っすぐ揃うように植えていきました。
場所によっては自分たちの足で踏んでしまって、土のなくなっているところもあったりして、苗をちょうどよい深さに植えていくのが想像以上に大変ですね。
田植え作業が初体験の方もおられ、すごく新鮮で楽しんでもらえたようです。大人も子どももみんなでワイワイ言いながら、田植えをしましたよ。
途中田んぼから顔をあげて空を見てみると、代表の操縦するドローンが飛んでいました。わたしたちの田植え作業をしている様子を動画撮影してくれていました。かっこいいですね。
最後に 田植えを体験して感じられること
田植え後は、田中農場のお米で作ったおにぎりや野菜、「焼肉ホルモンすだく鳥取駅前店」様の美味しい和牛などを使ってバーベキューです。
「焼肉ホルモンすだく鳥取駅前店」では、田中農場の特別栽培米コシヒカリを使っていただいています!美味しいお肉とお米を堪能しました。
新鮮な食材に舌鼓をうちながら、田植えやお米作り、八頭町という地域のことなどお話を聞いていただきました。
「わたしたちの仕事は、作物を育てるのではなく作物が心地よく過ごせる環境を整えること。」「作物の美味しさというのは自然からいただいているもの。こちらが与えるからこそ返ってくるんです。」と田中代表。
作物も人間も同じで、自分が与えたものが返ってくる循環を繰り返しているので、地域や自然に対するする感謝を忘れてはいけないと心掛けている……。という代表の話から、お米作りに対する思いをわたし自身も改めて感じました。
普段わたしたちが食べているお米も、今回の田植えのような作業を乗り越えて作られているのだと思うと感謝の気持ちが生まれてきます。
大変でしたが、とてもよい学びのあるイベントだったと感じました。参加者のみなさんにとっても、農業の魅力を感じていただける時間になっていたら、うれしいです!
田中農場のブログでは、これからもお米や農作業のことを発信していきますので、ぜひお楽しみに!これからもよろしくお願いします。