【農場だより】2019年のお米づくり!種まきから稲刈りまで振り返り

種まきから稲刈りまで振り返り 農作業

真夏の暑さも和らぎ、秋らしく朝晩は涼しくなってきましたね。
田んぼで春から大事に育ててきたお米も、いよいよ収穫の時期を迎えました。
皆様のもとに、おいしい新米をお届けできるのも、もうまもなくです!

ここまで長いようで短かったですが、2019年の種まきから稲刈りまでの作業を振り返ってみたいと思います。

4月5日 苗づくり開始
今年の春は異例の降雪からスタートしましたが、温かくなってきた4月頭に苗づくりを始めました。苗を購入して育てる農場も多くありますが、田中農場では、こしひかりの種はすべて自家栽培米を使っています。丈夫な良い苗に育つよう、慎重に厳選した種籾のみを使って苗を育てるためです。

育苗箱を使った「マット苗」という方法で育てられることが多いですが、田中農場では、一株一株を強く太く育てるため「みのる式ポット苗」での田植えを行います。そのため、通常の育苗箱の約1.5倍の箱数が必要になります。約96haの作付けをするため、全部で育苗箱 約2万5千枚の育苗を行いました。種まきをして育苗田へ並べる作業をゴールデンウィーク明けまで、日曜以外は毎日続けてやっと終わりました。

4月16日 土づくり開始
日々苗作りを進める傍ら、田植えに向けた土づくりも毎日進めました。雨が続き、田んぼが乾かないぐちゃぐちゃの状態では耕うんができません。天気予報を見て、晴れが続いたタイミングでどんどん耕うん作業を進めていきます。スタブルカルチという作業機を使い、昨年作の稲株や雑草と土を荒く混ぜ合わせる耕うん作業をまずは行いました。

そのあと、土の表面から30cmの深さまで耕す「30センチ深耕」を行います。土地の持つ潜在能力を最大限引き出すとともに、同時に畑の地表に近い土は痩せてしまうので、深く堀り返し、下層の土と入れ替えることによって、土にお休みを与え、再び栄養を蓄えさせることができるからです。30cmの深耕を実現するには、専用機械「プラウ」が必要です。プラウを利用する事で根を伸ばしやすくし、反転と鋤込みで土の肥沃度を向上させるので、人員と手間はかかりますが、おいしいお米を作るためには必要不可欠な作業なので、30センチ深耕にこだわり、しっかりした土づくりに取り組みました。

5月~6月 田起こし、堆肥散布、肥料散布、代掻き、畦草刈・・・などなど
毎日播種した稲の苗がだんだん大きくなるのと同時並行で、土づくりのための田起こし、肥料散布を行いました。田中農場のお米や野菜は、甘み、つや、食感の良さが自慢ですが、それを生み出すのは栄養豊富で良質な完全国産の堆肥です。堆肥の材料となる牛糞は『鳥取和牛オレイン55』で有名な鳥取和牛の肥育農家さんから頂き、私たちが育てた稲・籾殻を混ぜ合わせて、1年以上の年月をかけて完全発酵させています。それを土にすき込むことで、化学肥料ゼロの安全で良質なお米が作られるのです。
田んぼの面積が多いため、同時進行で分担し、代掻き、草刈りなども進めていきます。そのあとで、準備ができた田んぼから順に田植えを進めていきました。すべて田植えが終わるまで、約1ケ月かかります。この時期が農場の一番のハイシーズンでした。
6月27日 田植え完了
1ケ月かかった田植え作業がやっと終わりを迎えました。田植えがすべて終わった週末、「代満(しろみて)」という慰労会を開き、従業員だけでなく、お世話になっている農機具メーカーさんや酒造さんなど関係者の方々をお招きし、無事田植えが済んだことを祝いました。

農業とは天候と季節に左右される仕事です。365日24時間田畑と向き合い続ける事が大切と言われていますが、言い換えれば残業時間も無視した劣悪な仕事環境とも言えます。田中農場では、一人一人が担当する業務を細分化し、土日祝休みの導入などにも取り組んで、従業員が安心して農業に取り組める「担い手」として活躍できるよう、農家の働き方改革に挑んでいます。

7月末~8月上旬 出穂(しゅっすい)
コシヒカリの出穂が始まり、5月下旬に田植えをした田んぼは穂が出揃いました。稲刈りも前半戦が終了し、後半戦に差し掛かりました。ここからが、お米の品質を左右する大事な時期。用水を断続的に流し込んだり、天然のミネラル液を葉面散布したり、1ヶ月後の収穫に向け、しっかり手間ひまをかけて美味しいお米づくりを続けていきました。

9月中旬 稲刈り
いよいよ、稲刈りが始まりました。先ずは若干早生の「コシヒカリ」と「プリンセスかおり」から刈り取りスタートです!半年間の米作りも終盤です。

刈り取り直後のお米は水分が高く25%程度あります。このまま置いておくと発酵が始まってしまうため、水分量15%程度までに手早く乾燥させる必要がありますが、急に乾燥させるとお米に負担がかかり、割れやすくなる恐れもあります。田中農場では、まず熱をかけずに風だけで乾燥させ、そのあとでボイラー乾燥させるという2段階の乾燥方法を取っています。通常よりも時間をかけてじっくり乾燥させることで、お米に優しく、天日干しと変わらないお米本来のおいしさを維持することができるのです。

また、1年を通して美味しいお米を食卓に届けるために、秋の収穫後はすぐに籾摺り(もみから玄米の状態)せず、生きた米の状態である籾(もみ)で保管する「もみ保管」を行います。米の味が落ちる原因である乾燥や酸化を防ぎ、新鮮なおいしさを保つことができるのです。

手間暇かかってできた、田中農場のお米。
みなさまの元に美味しい新米をお届けできるのも、もうすぐです!
ご注文お待ちしております♪

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田中農場のこしひかりは、もちっとしていて甘く、お米の味がしっかりと感じられるお米です。

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この記事を書いた人
ライター
田中農場日誌編集部

田中農場のスタッフにより、お米や野菜の豆知識、おすすめレシピ、日々の農場の様子などを発信しています。鳥取から全国のみなさまへ「作物本来のおいしさ」をお届けできるように頑張っています!

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