味噌とはどんな調味料?味噌の歴史や味の違いについて解説!

味噌ってどんな調味料? 味噌

日本人には欠かせない調味料である「味噌」。スーパーに行けばたくさんの種類が並んでいますが、味噌について聞かれても意外と答えられないのではないでしょうか。そこで今回は、味噌の歴史や味の違いについて解説しています。

味噌の歴史

中国や朝鮮半島から伝来した「醬(ひしお)」「鼓」「未醬(みしょう。醤油と味噌の間のようなもろみ)」が味噌の起源といわれています。飛鳥時代には、醬油の原型である「比之保(ひしお)」が誕生しました。この「比之保(ひしお)」と、伝来した「醬」「未醬」などが融合した結果、日本独自の「味噌」が誕生したと考えられています。

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味噌の種類

実は、味噌の種類は多種多様でグループ分けが困難なため、JAS規格(=日本農林規格、多くの食品に設定されている)はなく明確な基準がありません。そのため、使用される麹の種類の違い、味の違い、色の違いで基本的には分類されています。

それぞれの分類をみてみましょう。

麹の原料の違い

味噌は原料で米味噌、麦みそ、豆味噌、調合味噌の4種類に分けられます。

①米味噌…米麹、大豆、塩、水で作られた味噌。全国各地で生産されて全味噌の8割を占める最もメジャーな味噌。
②麦みそ…麦麹、大豆、塩、水分で作られた味噌。麦味噌の約7割が九州地方のもの。農家が自家用に作る味噌で「田舎味噌」とも呼ばれる。
③豆味噌…麴化した大豆、塩、水分で作られた味噌。米、麦を使わないのが大きな特徴。いわゆる「赤味噌」。愛知・岐阜・三重の東海3県で生産されている。
④調合味噌…二種類の味噌または麹をブレンドしたもの、小麦麹や雑穀麹など(米・麦・大豆以外の原料で作った麹)を用いた味噌。

手作り味噌のイメージ

味噌の味の違い

同じ「味噌」という名前でも味はそれぞれ違います。原料が違えば味が変わるのは当たり前。でも、すべての「米味噌」が同じ味・風味というわけではありません。塩加減と麹歩合(麹原料である麦や米の大豆に対する割合)で味が変わるのです。

この塩加減と麹歩合による味の違いで3種類に分けられます。

①甘味噌…麹歩合が多く、食塩が少ない味噌。口当たりがやわらかくてなめらか。
②甘口味噌…甘味噌ほど麹歩合は多くないが、辛味噌ほど塩分が多くない。山菜、ルッコラ、クレソンなどを甘口味噌で和えると、苦みや辛みが味噌の甘みで中和されて食べやすくなる。
③辛口味噌…食塩が多く、麹歩合が少ない味噌。北海道、東北、信州、北陸の一部で生産されている。香味野菜、牛肉や鮭と相性がよい。

麹歩合が多くなるほど味噌は甘くなります。発酵の間に麹の米のでんぷんが糖化して糖分が多くなるためです。

味噌の原材料のイメージ

色による分類

続いて、色の違いをみてみましょう。
味噌の色は白味噌、淡色味噌、赤味噌の3種類で分類されています。

①白味噌…熟成期間は約一カ月。甘みが強いのが一般的。西京味噌の産地である京都をはじめ、関西地方で主に生産されている。大豆は白い品種を使用して、美しい白色に発色させる。かす汁や和え物によく合う。
②淡色味噌…熟成期間は約4~8カ月間。最近の主流で、全国的に流通している。スーパーでよく見かける味噌。蔵やメーカーによって熟成期間は様々。
③赤味噌…熟成期間は1年以上。熟成期間が長くなるほど味噌は色が濃くなる。長期間寝かせた米味噌や麦味噌、豆味噌がここに属する。味噌カツや田楽が有名。

全国で各地の特色ある味噌が生産され、その商品数はあまりに多くて把握されていないほど。大豆や麹など原材料だけでなく、発酵の際の菌の種類でも味はガラリと変わる味噌。何種類か味噌を取り揃えるだけで、食卓の味の幅が広がりますよ。

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